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看護師の給料が上がるって本当?

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看護業務全般を請け負う看護師は、その需要の高さから多くの職場で求められています。その一方で給料に不満を持つ人は多く、なかには待遇面を理由に転職を決意する人も少なくありません。その結果看護師不足が進んでいる職場もあり、人材確保が課題になってしまっているのです。

そんな現状を変えるために、政府は看護師の給料を上げる施策を考案し、実際に施行を始めています。今後は正看護師の年収が、これまでの水準よりも高くなると考えられるでしょう。

本記事では看護師の給料が上がる施策についての詳細と、看護師の年収事情について解説します。

看護師の給料は上がる?

看護師の年収は、今後政府の施策によって上がることが決定しています。そのため現状の給料に満足できていない看護師も、今回の施策によって待遇改善に期待できるでしょう。

具体的には「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」が、2022年の政策として実施されることが決まっています。今回の施策では「看護師」の他、「介護士」「保育士」などの職業で賃上げが実施されます。職業ごとに収入の1〜3%程度(月額平均で4,000円〜9,000円)の賃上げが実施されるため、毎月の給料が上がる結果になるでしょう。

こちらの施策では所定の条件を満たす「事業所」に対して補助金が交付され、そこから従業員に分配されて給料アップにつながる形になっています。今回の施策の期間は2022年2月から9月までの8ヶ月間となっているため、その後再び給料が上がるのかといった点にも注目が集まっています。

看護職員等処遇改善事業が施行される

看護師は「看護職員等処遇改善事業」が適用され、2022年2月から賃上げが行われています。2022年2月~9月の期間で毎月1%(4,000円)の収入アップが決まっているため、2022年の年収は32,000円ほど上がるでしょう。

看護職員等処遇改善事業の対象となるのは、看護職員として認定されている、看護師、准看護師、保健師、助産師の給料となります。また、対象施設は「コロナ医療など一定の役割を担う医療機関」と定められていて、具体的には「救急医療管理加算を算定する救急搬送件数200台/年以上の医療機関、および三次救急を担う医療機関」です。この条件を満たす場合にのみ、給料アップにつながる給付金の交付が行われます。

看護職員等処遇改善事業に対する懸念

今回実施される看護職員等処遇改善事業では、補助額の2/3は賃金のベースアップに使用するように決められています。基本給もしくは毎月決まって支払われる手当の金額が、給付金によってアップすることになるのです。

しかし、残りの1/3の補助に関しては、事業者ごとに使い道を決めて良いとされています。看護師、准看護師、保健師、助産師以外の職員に対して給付することも可能なため、交付額が他の職場よりも少なくなる懸念もあるでしょう。

交付期間の終了後の給料はどうなる?

看護師の給料は、2022年10月以降も今回実施する賃上げと同じレベルの上昇を維持することが前提となっています。例えば介護や障害福祉関係の職員には、臨時の報酬改定を実施して2022年10月以降も給料アップが続くとされているのです。

看護師も診療の報酬改定を実施して、2022年10月以降の給料を月額で平均12,000円(収入の3%程度)引き上げると言われています。2022年2月〜9月までの期間は1%の増加にとどまっていたため、今後はさらなる給料アップに期待できるでしょう。

看護師の平均年収はどれくらい?

看護師の平均年収は、厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」を参考にすると、約491万円となっています。平均月収は33.8万円となり、年間の賞与額は平均で85.7万円です。日本国内全体の平均年収が443万円となっていることから、看護師の給料は高めだと言えるでしょう。

ちなみに、准看護師の平均年収は約413万円となっていることから、看護師と比較してかなりの差があることが分かっています。平均月収は28.8万円となり、年間の賞与額は67.4万円です。

准看護師と看護師は業務内容が同じである一方で、「准看護師は医師や看護師の指示がないと業務ができない」といった仕事上の制約があります。さらに給料面でもこのような差があることが明確になっているため、近年は准看護師を目指す人は減少傾向にあります。

既に准看護師の免許を取得して働いている人も、看護師と変わらない激務を担当して体への負担が大きいにも関わらず、給料面では看護師と比較して低い水準にあることに不満を抱いているケースも多いです。そのため准看護師は仮に今後給料が上がったとしても、看護師と比較して満足のいく金額には達しない可能性があるでしょう。

参考:https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450091&tstat=000001011429&cycle=0&tclass1=000001152186&tclass2=000001152187&tclass3=000001152191&tclass4val=0

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<h3>昇給の機会が少ない点も課題</h3>

看護師や准看護師には役職がほとんどないため、昇格による昇給の機会が少ない点も課題になっています。キャリアアップしていく道筋が明確になっていないため、年収をアップさせる方法が曖昧になっているのが現状です。

そのためどれだけ努力を重ねても給料アップにつながらず、責任だけが重くなっていく看護師・准看護師の方もたくさんいます。一方で、看護師には管理職になったり、保健師や助産師の資格を取得できたりといったキャリアプランがあります。そのため准看護師と比較して、昇給の可能性は高い方だと言えるでしょう。

しかし、准看護師はその職場で管理職に就くことはできず、他の職業への転職も難しいのが現状です。加えて看護師と比較して求人数も少ないため、簡単に再就職ができない点も課題になっています。

准看護師として働いている人は、今回の給料アップに合わせて、看護師になることも検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

看護師や准看護師の給料は、今後上がることが約束されています。2022年10月以降も給料アップが続く予定となっているため、より安定した収入を得られる可能性があるでしょう。

一方で、看護師と准看護師の給料の差が埋まるわけではないため、准看護師として働いている方は給料のベースアップのために看護師になることがおすすめです。「藍野大学短期大学部」の「第一看護学科」は、国内で唯一看護師国家試験の受験資格を2年間で得られる短大です。スムーズかつ効率的に准看護師から看護師を目指すことが可能なため、現状の給料面に不満を感じている方はぜひ入学をご検討ください。