看護師になるための学費についてご紹介します
看護師になるには、指定の学校・養成施設に入学して2〜3年の学習を経て卒業しなければなりません。看護師になるためのルートに学校での学習は欠かせないため、どのようなパターンでもまずは進学する学校を選ぶ必要があるでしょう。
学校への進学が必須ということは、必然的に学費の準備も求められます。卒業するまでに必要な学費を用意することが、看護師になるために必要な過程のひとつになるでしょう。看護師は指定の学校・養成施設であれば、大学、短大、専門学校のどれを選んでも問題なく就職を目指せます。しかし、大学、短大、専門学校では必要な学費が大きく異なるため、事前に詳細を確認しておくのがポイントです。
本記事では、看護師になるために必要な学費について解説します。
看護師になるには学校への進学が欠かせない?
まず大前提として、看護師になるには指定の学校や養成施設で専門的なスキルの習得を行って卒業しなければなりません。指定の学校でカリキュラムを修了させることが、看護師になるための国家試験を受験する条件となっています。そのため看護師になるには、自分に合った学校を探して入学の手続きを行う必要があるのです。
看護師国家試験は合格率が90%前後と非常に高いため、比較的難易度の低い試験として知られています。そのため独学でも問題ないと思われがちですが、そもそも受験をするためには指定の学校・養成施設で学んだ実績が必要になるため、学習期間を省略していきなり国家試験を受けることはできないのです。
看護師を目指すのなら看護師国家試験の受験資格を得るために、看護系の大学、短大、専門学校への進学を検討しましょう。
看護師になるには学校に通うための費用がかかる
看護師になるためには、学校への進学が必須です。それはつまり「学費」という費用が欠かせないということになり、事前にまとまった金額の準備が求められるでしょう。
学費は基本的に一部を除いて毎年納入する必要があるため、継続的な支払いを行わなければなりません。そのため家庭の経済状況が不安定だったり、学費に充てるだけの金額を用意するのが難しい場合、途中で学習を諦めなければならないケースも出てきます。
そういった中途半端な状態で退学する事態にならないように、事前に看護系の大学、短大、専門学校に必要な学費の目安を確認しておくのがポイントです。
看護師になるためにかかる学費の内容
看護師の大学、短大、専門学校にかかる学費の内容は、一般的な学校と変わらないことが多いです。例えば、以下のような学費の内訳が考えられるでしょう。
・入学金
・授業料
・実験実習費
・教育充実費
・設備利用費
・その他諸経費
など
上記のような内容を合算したものを、学費として納入することになります。入学金は初年度のみ必要となり、一般的に数十万円程度になることが多いです。その他の授業料などは年度が変わって進級するごとに納入の必要があるため、事前に1年間で必要となる学費と納入タイミングを把握しておくことがポイントになります。
諸経費には教科書代などが含まれ、その年によって金額が変動するのが特徴です。改めて必要金額が通知されるケースが多いため、諸経費にいくらくらいかかるのかを学校説明会などで確認しておくと良いでしょう。
看護師になるためにかかる学費について
看護師になるためにかかる学費は、進学する学校の種類によって変わります。大学、専門学校、短大といった各種類によって、だいたいの学費の相場は決まっています。
以下では看護師になるためにかかる学費の目安を、大学、専門学校、短大別に紹介します。
看護師の大学にかかる学費
看護師になる際には、看護科を有する大学に進学することも検討されます。大学は充実した学習環境とさまざまな授業を学べる自由度の高さが特徴となっていて、看護師を目指す多くの人が進学して勉強を行っています。
看護師の大学にかかる学費の目安は、「令和元年度 私立大学等入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について」を参考にすると、初年度の平均が約150万円となっています。(実験実習料やその他の費用などは含みません)
大学は卒業までに4年間の時間がかかるため、必要な学費が比較的高くなりやすいです。トータルでかかる学費は、だいたい500〜700万円程度になるでしょう。
看護師になるには3年の修学だけで十分とされていますが、大学の制度上どうしても卒業単位を確保するために4年間は在学しなければなりません。じっくりと勉強に時間を使える点はメリットですが、その分学費が高くなる点は注意すべきでしょう。
参考:https://www.mext.go.jp/content/20201225-mxt_sigakujo-000011866_1.pdf
看護師の専門学校にかかる学費
看護師になる際には、専門学校を進学先に選択することも考えられます。専門学校は大学と比較して学費が安く、「令和2年度 学生・生徒納付金調査」を参考にすると初年度で110万円前後となっています。卒業までには3年の時間がかかるため、トータルでは250〜300万円程度の学費が必要になるでしょう。
看護系の専門学校は看護師になるための授業に特化した環境となっているため、必要なスキルを効率良く学べるのが魅力です。専門学校で学んだ実績を持つと、即戦力として働くことにも期待されるため、さまざまな職場で仕事をする機会に恵まれるでしょう。
一方で、専門学校は特定の分野にのみ特化した学習カリキュラムで学ぶことになるため、卒業後の進路が狭くなりやすい傾向にあります。看護師以外の進路も検討したい場合や、学校に残ってさらに深くまで看護系の学習を進めたいといった場合には、目的達成が難しくなるでしょう。
参考:https://tsk.or.jp/image/info/2.pdf
看護師の短大にかかる学費
看護師になるために学校への進学を検討しているのなら、大学と専門学校の良いところを両方持つ短大を選ぶことがおすすめです。短大は専門学校と同じく3年制で卒業できるため、早くに看護師の国家試験の受験資格を得られます。同時に大学のように充実した学習環境と支援制度が整っているため、本格的な勉強を効率良く進められるでしょう。
短大にかかる学費の目安は、初年度で150万円前後となっています。3年間の学費の合計は、だいたい250〜300万円ほどになるでしょう。専門学校と同程度の学費で本格的な学習が行える上、就職率も高い点が短大のメリットです。
まとめ
看護師を目指す際には、大学、短大、専門学校などの学校に進学して専門知識・技術を身につける必要があります。入学・進学に必要な学費の目安をこの機会にチェックして、どの程度の費用がかかるのか把握しておくと良いでしょう。